『地に落ちた抜け殻を後にして』
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しばらく経って、あの怪しい者が現れました。
“やれやれ、やっと成仏できたか。”
怪しい者は語り始めました。
“随分と長い間、夢を見ていたようだけど、あれは全て俺が見せた幻。お前は前に俺にあったときに、既に死んでいたのさ。だけど普通に死なれても面白くはない。だから精々苦しみを味わってもらうよう、幻を見せたのさ。悪く思わないでくれ。”
なんということでしょう。
この怪しい者の言い様では
今までの出来事は全てなかったことになっています。
彼女にあった出来事すらも幻だったようです。
怪しい者はまた語り始めました。
“お前は永遠に眠らなければならなかった。どんなに努力しても報われない。そんな現実にうんざりしていたお前を、俺はずっと遠くて見ていたのさ。あえて言おう、俺は死神だ。死神は生きてる心地を忘れている者の前に現れるのだ。それがお前だったのさ。だから眠らせてやった。ゆっくりと休むがいい。”
なんと、この怪しい者の正体は“死神”でした。
“ふ、ふふ…。風が、吹いておる…。”
そう言って死神はその場を去りました。
まるで何事もなかったかのように。
おしまい
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はい、
やっと完結しました。
まさかの展開でしたね。
今までの出来事の全てが幻だったって。
怪しい者に会うときからもう既に死んでいたって。
凄くホラー展開なストーリーとなりました。
というわけで、今回のストーリーはこれにておしまいです。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
明日からはまたボチボチ絵を描いていきます。
それでは。
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